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鹿児島地方裁判所 昭和38年(む)609号 判決 1963年11月30日

被疑者 木之下久人 外一名

決  定

(被疑者氏名略)

右両名に対する公職選挙法違反被疑事件につき、昭和三八年一一月三〇日鹿児島地方検察庁検事戸根政行がした接見の日時場所の指定処分について、その弁護人となろうとする弁護士松本洋一から準抗告の申立があつたので、当裁判所は、次のとおり決定する。

主文

検察官戸根政行が昭和三八年一一月三〇日午後六時以降と指定した接見の日時を同日午後四時から同四時二〇分までと変更する。

理由

本件準抗告申立の趣旨は別紙準抗告申立書(一)(二)記載のとおりであるから、ここにこれを引用する。

ところで、勾留された被疑者と弁護人となろうとする者との接見は執務時間中に限られているところ(監獄法施行規則第一二二条)、検察官は右被疑者両名と弁護士松本洋一との接見の日時を昭和三八年一一月三〇日午後六時以降と指定しており、しかも右の時間に接見を許さねばならないような特段の事情も認められないのであるから、右の処分は明らかに不当な措置といわなければならない。

よつて刑事訴訟法第四三〇条、第四三二条、第四二六条第二項により主文のとおり決定する。

(裁判官 徳松巌)

別紙(一) 申立理由

右被疑事件につき、昭和三十八年一一月三〇日鹿児島地方検察庁戸根政行検事は弁護人となろうとするため被疑者に接見を求めた弁護士松本洋一に対し、被疑者との接見時間を同日六時以降に指定した。

被疑者は勾留後既に一週間を経過し捜査は相当程度進捗しているにも不拘弁護士に対し接見時間を午后六時以後に指定したことは刑事訴訟法第八一条の規定に違反し違法であるから同日午后一時以降三〇分間接見させる旨の決定をされる様準抗告を申立てます。

別紙(二)(略)

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